寺院経営とは

大黒様

個人事業主と会社

今でも時折見かける八百屋さんの行商。

昔はリヤカーだったけど、今は、ミニバンや専用車。

リヤカーを引いて野菜や果物を売っている時は、間違いなく個人事業主。売上は、そのまま自分の収入だし、仕入れや経費は、そこから出した。

生活費も。きちんとした帳簿をつけなくても何とか、なったに違いない。

売上も上がるようになり、固定客もできるとお店を構えるようになる。従業員も雇う。

個人事業から会社に変更した。法人である。

法人になり、人も雇うとなると丼勘定というわけにはいかなくなる。社会保険、雇用保険他、様々な手続きが必要となり、責任も生まれる。

社長として会社の発展を夢見るようになった。夢を実現するには、どうすればいいのだろう?

自分に聴いてみた。このお店をさらに大きくしたい。人も増やしたい。二号店も出したい。そんな夢を自分勝手に絵にしてみた。

描いた夢を実現するには、どうすればいいのだろう・・・?

 

お寺にもお坊さんにも夢があるに違いない。

本堂を建て直したい。

会館が欲しい。

墓地を拡げたい。

永代供養墓が必要だ。

 

夢と言うには、大きすぎて妄想のようなものかもしれないが、きっとある。

 

夢を実現する近道が経営であり、事業計画書だ。

 

リヤカーを引いて仕事をしていた頃は、経営なんて考えることは、なかった。でも、店を構え、人を雇ったら、しっかり計画に基づいた経営が必要になる。

法人には、経営計画、事業計画が必要だ。

お寺は、法人だ。お寺にも、事業計画が必要なのである。

でも、お坊さんに、その意識を持っている人が少ないような気がする。法人の経営と言うより、個人事業主の感覚なのではないだろうか?

 

本山ともなるとしっかりした計画がある。

私は曹洞宗なのだが、日分行持、月分行持、年分行持としっかり定められている。大勢の修行僧が、同じ志をもって、毎日修行に励むことができるのも、そのおかげだ。

小さな寺でも全く同じはずだ。計画があるから、檀信徒に説明することができる。夢を実現することができる。

間違っていたら修正することができるのだ。

 

経営とは?

そもそも経営とは、なんだろう?様々な解釈があるが、勝手に解釈して超訳して考えた。

「経」は、お経。お釈迦様のことばや行い、教えが説かれたもの。

「営」は、怠ることなく、励むこと。

そこで、経営とは、

ことばでまとめられた

理念を元に

方針を定め

組織を整えて

目的が達成されるよう

持続的に実践し続けること

と捉え

経営者とは

正しい道を怠ることなく

励み続ける人と言うことができるのではないか?

 

これって、お坊さんそのもののことだ。

 

お坊さんは、経営者であり、お寺は、それを実践する場と考えることができる。

 

経営って、決してお金のことだけではない。

みんなが幸せな社会を実現するために必要な資源を集め、実践することだ。

お金は、その一つでしかない。

会社にしろ、お寺にしろ、事業推進して行く道しるべが必要だ。その道しるべや地図を持たずに、目標に向かって突き進んでいないだろうか?

 

たとえば、永代供養墓の建立だ。

DMや雑誌で永代供養墓の必要性がうたわれていると知ると、すぐにつくろうとしていないだろうか?

石屋さんに電話していないだろうか?

 

まず、本当に永代供養墓が必要なのかどうかを含めて、しっかりとお寺のビジョンを明確にする必要がある。

何かを起こす前に、どれだけ準備をするのかがとても重要だ。

その準備にしっかりと時間と知恵をかけなければならないのだが、そこが足らない。

思いついたら、即実行。もしくは、全く逆で、何もやらない、となっている。

 

私がそうだった。

 

経営を学ぶ前は、思いついたら即実行。作ってしまってからどう告知するか、考えるなんてことをやっていた。

それでは、うまく行くはずがない。だから、私は、たくさん失敗している。

 

幼稚園でもお寺でも、たくさん失敗し、本当に困ったから、立て直すためにどうしても必要だったのが、

マーケティングであり、

実践していくうちに、事業計画書の重要性に気づいたのだ。

だから、ほんの数年前まで、経営なんて事、少しも考えていなかった。

だからこそ、その前後の違いを身にしみて理解している。

 

お坊さんが、その人らしい夢を持ち、夢を実現するために事業計画書を立て、それを人々に説明する。

その夢が、社会の課題を解決することにつながっている。

そうなったらなんてステキだろう。

 

一つ一つのお寺が、地域社会の幸福の実現に向けて、目標を掲げて、取り組みを始めたら、それは、とてつもなく大きな力になるだろう。

 

寺院経営とは、地域社会の課題を解決し、人々に安心を与えることそのもの。

そして、仏教の実践そのものだと私は考えている。

 

マーケティングを学び、実践し、さらに事業計画書の作り方、プレゼンノウハウを学び、実践してきた私は、

それら過程、活動そのものが、仏教の実践と似ていることに気づいた。

 

これからの時代を担う地域のリーダーこそ、お坊さんだ。

お坊さんよ!一緒に経営を学ぼう。

 

そして、地域のリーダーとなって、みんなが幸せになる社会に導こう。

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